利益集約機能を演じる典型的な構造は、政党制です。
近代的な政治システム、発展した政治システム、民主的な政治システムにあって、社会から生じた利益を規制し、他の構造によって演じられる集約機能の遂行に秩序を与えるのは政党制です。
政党制が存在しなければ、集約機能は隠密に、無限定的に、個別的に演じられるかもしれません。
政治システム内部で演じられるすべての機能は、コミュニケーションを媒介として演じられます。
例えば、利益集団のリーダー、議員、政党リーダーは要求と政策勧告をコミュニケイトすることによって利益表出・集約機能を演じていますし、官吏はその機能を演じるにあたって、社会や政治システムのさまざまな部分から情報を受け取り、その情報を分析します。
G.Almondは、近代的な政治システムにあってはコミュニケーション・メディアは中立的ないしは客観的コミュニケーションたるべしという職業倫理を発展させて来たことに注目。
この倫理が、情報伝達・拡散機能が他の政治機能から切り離されるべきことを要請していると述べています。
政治的コミュニケーション機能を他の政治機能から切り離すのに失敗すれば、諸々の政治システムを識別し、システムの業績達成能力を明確にするのに必要な手段を失なうことになりましょう。
同質的な政治文化、自律的で類別化された利益表出・集約構造を持つ政治システム(例、イギリス、合衆国)はまた、自律的で類別化されたコミュニケーション・メディアを備えています。
逆に、分断された政治文化と相対的に類別化されていない利益表出・集約構造を持つ政治システム(例、フランス、イタリア)はまた、利益集団や政党に支配される傾向にある「新聞」を有しています。
このような政治システムにあっては、全体的な機能パターンは分断された政治文化に影響を受け、かつまたその分断文化を保持する傾向があるのです。
コミュニケーション・メディアに対する政党や利益集団のコントロールは、政治的コミュニケーションの受け手が分断されていることを意味しています。